おすすめのBL小説12選|腐女子の読書家8人が監修した、ページをめくる手が止まらない名作

おすすめのBL小説12選|腐女子の読書家8人が監修した、ページをめくる手が止まらない名作

2,970 views

この記事を書いた人
テクニックで愛される
ピースフルえりこ
大人の恋愛小説や映画に刺激され、実生活でもスリルと興奮を求める女子ライター。元々は小説家志望でネタ探しも兼ねて自分でいろんな恋愛やセックスを試してましたが、その経験はpanpanのコラム記事で活かされることに。最近は妄想を膨らませる一人エッチにもはまっており、女性向けラブグッズのレビュー記事も書いています。赤裸々な私の本音を届けます。
BL小説、読んだ事ありますか?恋する男の心理を覗きたいなら、男女のラブストーリーよりずっと役立ちます。受けと攻めとの葛藤、独占欲、嫉妬、熱くたぎる和姦…。セックス描写同様に、物語やキャラクターの魅力が光る作品がいっぱいです。今回は腐女子の読書家8人が選び抜いた、おすすめのBL小説12選をお届け。BL歴20年、未婚の非リア充女子たちの選球眼は、そんじょそこらのレビュアーとは年季の入りようが違います!


オタク歴20年の腐女子8人が監修!おすすめのBL小説を紹介します

評価項目 点数(100点満点中)
読みやすさ ◯点
ストーリーの胸キュン度 ◯点
官能的な場面の描写 ◯点

今回監修を担当した腐女子8人は知る人ぞ知るBL小説サークルのメンバー。一応リーダー(サークルの創設者)である私横井が、代表してこの部分を書いております。

サークルのスタートは今をさかのぼる事20年前、名古屋の短大で看護を学んでいたオタクの私が他大の親友2人と作りました。初めはサークルとは名ばかりで、集まって好きなアニメやBL漫画を互いにレビューし合う程度のものでしたが、大学卒業後それぞれ仕事で地元を離れると時代の流れもあってSNSでのやりとりが中心に。


メンバーの1人がコネで出版社に就職しBL小説の編集をする事になってから、活動がにわかに本格化しました。テーマも次第にBLにしぼられ、閉鎖的なサークルゆえ創設20年にしてメンバーはわずか8名。しかしそのいずれもが根っからのオタ、筋金入りの腐女子です。自慢にはなりませんが、全員未婚(笑)。

選考基準について書いておきます。老眼入ってきてるメンバーも多く、読みやすさは極めて大事。またBLのセックス描写は、物語の流れの中にいかにうまく組み込まれているかが最も重要です。濃厚だとかあっさりだとかは、少なくとも私らにとってはあまり重要ではなくなってきました。

アラフィフ近いメンバーもいますが、読んで“キュンキュン”来ない小説はとにかく論外です。なにでキュンキュンするかは人によりますが、今回の12作品は8人が8人全員“キュンキュン”したものに限らせてもらいました。数が12とやや少なめなのは、そんな厳しい基準を採用したせいでもあります。


今回の記事で紹介するおすすめのBL小説一覧

作品名 作者 ジャンル
ぼくの可愛い妊夫さま 七川琴 妊夫もの
悪逆貴族の身辺整理 栢本みおり 異世界転生
仁義なき嫁 高月紅葉 任侠もの
穏やか貴族の休暇のすすめ。 プラトニックラブ
方舟はもう来ない あいだ 復讐劇
竜と水面に光る街 秋月ひかる 現代ファンタジー
オメガバースの不完全性定理 義月粧子 オメガバース
溺れるまなざし 高岡ミズミ 社会人もの
身代わりと執着の檻 バーバラ片桐 警察もの
黒竜の寵愛~異世界で王太子サマと新婚生活~ 橘かおる 異世界転生
夜見師 中村ふみ ホラー
宝石商リチャード氏の謎鑑定 エメラルドは踊る 辻村七子 ミステリー

小説は文字だけの勝負ですから、BL小説だからと言ってエロシーンばっかりでは持ちません。選んだ12作品はどれも、巧みなストーリーテリング、魅力的なキャラクター、斬新なテーマなど、読者を惹きつける要素をBL以外にもちゃんと持ち合わせています。

また作者はみなBL展開へどう持ち込むか、性愛の描写を違和感なくどう盛り込むかに苦心しています。ジャンルとして成熟過程にあるだけに、評価の高い小説をピックアップしていくだけで自然とバラエティ豊かなセレクションが完成しました。

“タイプ別のおすすめ”も以下に5つほど挙げておきましたので、最初の1冊を選ぶ際の参考にしていただけたらと思います。

・かちっとした文学好きな人におすすめの小説は「竜と水面に光る街」
・ガテン系のウケに興味がある人におすすめの小説は「ぼくの可愛い妊夫さま」
・異世界転生ものが好きな人におすすめの小説は「悪逆貴族の身辺整理」
・BLもの初体験の人におすすめの小説は「穏やか貴族の休暇のすすめ。」
・オメガバースものに興味がある人におすすめの小説は「オメガバースの不完全性定理」



①ぼくの可愛い妊夫さま

作者 七川琴
出版社 イースト・プレス
ジャンル 妊夫もの
読みやすさ 95点
ストーリーの胸キュン度 93点
官能的な場面の描写 92点

「誘惑のボディーガードと傷だらけの数学者」の七川琴のデビュー作。37歳にしていまだ童貞の産婦人科医・弓削(ゆげ)。彼の医院へ担ぎ込まれてきたのは、見るからにガテン系の大工・岩本でした。下腹部からの出血が止まらず、よくよく調べると岩本はMFUU(正常に機能する卵巣・子宮を持った男性)だと判明。

ガテン系の受けが好きだというだけで読み出したのですが、非常に倫理観がまっとうで感激しきりでした。他人と相対した時に自分の中に起こる劣等感や優劣感、承認欲求や自己顕示欲、そういう己の弱さを直視してしかも好きな人に伝えてしまう主人公の誠実さが好きです。
引用:Amazonのカスタマーレビュー


この作者の特徴ですが、登場するキャラが立っていて展開がわかりやすいのが◎。タイトルやカバーイラストとは裏腹に、いたってマジメに人間関係を掘り下げ心理描写を重ねていくスタイルには好感が持てます。

一方性描写の方もきっちりハードめですが、決して暴力的な部分はありません。男が妊娠するというテーマこそ奇抜ながら、受け・責めとも男らしい生きざまが魅力のハートフルストーリーに仕上がっています。




②悪逆貴族の身辺整理

作者 栢本みおり
出版社 KADOKAWA
ジャンル 異世界転生
読みやすさ 93点
ストーリーの胸キュン度 90点
官能的な場面の描写 88点

現代の日本で暮らしていた主人公。自殺したはずが、あろう事か「叛逆のジーク」なる小説の中の登場人物に転生してしまいます。それも正義感あふれるヒーローにではなく、筋金入りの悪役ハインレイド公爵にです。

よくある楽天的な考えのキャラがおらずいい意味で現実的な描写がたくさんあり、とてもおもしろく何度も繰り返し読んでしまいます。(中略)ちまちまよくわからない漫画や小説を買うより、これ一冊を買えば、満足できると思います。
引用:Amazonのカスタマーレビュー


自らが公爵として犯してきた悪逆非道の限りを恥じ、主人公は徐々に更生していきます。ハインレイドを殺す画策していた護衛騎士のクレイグもまた、公爵のオナニーを目撃してから心変わりし始め…。

1点気になる事があるとすれば、BL要素のクライマックスが本編が終わった後の後日譚であるところ。とはいえ、ハインレイドとクレイグの睦まじいボーイズラブは読み応えバッチリです。




③仁義なき嫁

作者 高月紅葉
出版社 三交社
ジャンル 任侠もの
読みやすさ 90点
ストーリーの胸キュン度 88点
官能的な場面の描写 88点

色事師ヤクザと美人チンピラとのめくるめくボーイズラブ!2人ともメガネ男子というのも、マニア心をくすぐるアピールポイントでしょう。

組長亡き後、たった1人だけになったしまったこおろぎ組の組員・新条佐和紀。狂犬として鳴らした彼も、さすがに単独で組を名乗るわけにもいかず…。大滝組の若頭補佐・岩下周平のところで預かってもらう事になります。

ヤクザ物は好きではなったのですが、電子図書でサンプルを読んで気になって購入しました。受けの恋愛に純情なとこや、攻めの受けに会って人の心を取り戻し受けに対して一途になっていくところが良かったです。ストーリーもちゃんとあり、はまってしまいました。
引用:Amazonのカスタマーレビュー


手練れのバイでテクニシャンの周平は、あの手この手で“受け”未体験の佐和紀を翻ろう。文章も読みやすく、ヤクザものだからと敬遠したらもったいない快作です。


ただ本作1編だけ読むと、登場人物の心理などに謎な部分が多いのも事実。長い物語の導入部分(第1巻)だからですが、ならばキャラクター相関図を付けるなど何かフォローが欲しかったところです。




④穏やか貴族の休暇のすすめ。

作者
出版社 TOブックス
ジャンル プラトニックラブ
読みやすさ 88点
ストーリーの胸キュン度 90点
官能的な場面の描写 75点

AmazonでおすすめBL小説を検索するとトップに表示される作品ですが、面白い事にBL要素はかなり控えめです。「小説家になろう」で1200万PVを記録した人気作で、王道の異世界転生ものにBL要素がいい感じにトッピングされています。

プラトニックBL未満男子友情以上の主人公愛されが好きな方のどストライクをつく作品。続刊が待ち遠しいです
引用:Amazonのカスタマーレビュー


主人公のリゼルはとある国の宰相でしたが、ひょんな事から異世界に再転生。ふつうなら元の世界に帰るべく奔走しそうなものですが、リゼルはわが身に降りかかった災難を“休暇”ととらえ、相棒のジルとともに新しい世界で冒険者として生きていきます。

頭脳明晰で話術にたけたリゼルのキャラクターは、好感度抜群でとにかく魅力的。美少年同士の濃厚なボディタッチなどがふんだんに採り入れられ、BL小説であるのは確か。ただ濃厚なカラみやエグい描写を期待して読むと、相当な肩すかしを食らいます。

性描写などがない分、初心者でも安心して読める利点も。男性同士の友愛、心のふれあいでキュンキュンしたい腐女子の皆さんには超おすすめです。




⑤方舟はもう来ない

作者 あいだ
出版社 密林社
ジャンル 復讐劇
読みやすさ 94点
ストーリーの胸キュン度 88点
官能的な場面の描写 83点

虐待、復讐といったシリアスな題材を描いた異色のBL小説。舞台は荒廃した近未来の世界で、父と兄よりほかの人間を知らない幼いタキが主人公です。

暴力をふるう父から唯一自分を守ってくれた兄カイ。しかし閉ざされた部屋の中でカイがタキに語っていた事は、じつはすべて嘘だったのでした。

全体を通してとても仄暗いのですが、時折差し込む光が暖かくて残酷なお話です。
とても文章が読みやすく、想像しながら苦しくも楽しく読ませていただきました。性的描写がありますがしつこすぎず、綺麗な作品だと思いました。
引用:Amazonのカスタマーレビュー


虐待シーンにかなり生々しさがあるので、その手の描写が苦手な人にはおすすめできません。しかしただ暗いだけの物語ではなく、BL要素を含めちゃんと救いも用意されています。性描写はそこまでエグくないので、タキの復讐劇を追ううちにページがどんどん進んでいく事でしょう。




⑥竜と水面に光る街

作者 秋月ひかる
出版社 オータム書房
ジャンル 現代ファンタジー
読みやすさ 88点
ストーリーの胸キュン度 94点
官能的な場面の描写 85点

30歳にさしかかる頃、上司の横暴に耐えかね突然会社を辞めた礼一。「自分の人生、このままでいいのだろうか?」内なる声に導かれるまま、彼はオーストラリアの都市ブリズベンを訪れます。現代青年の自分探しの旅かと思いきや、礼一が宙を泳ぐ不思議なイルカに懐かれるあたりから一転ファンタジー色が濃くなり…。

この本、好きです。設定もキャラの魅力も、ファンタジーと現実の入り混じった
ストーリー展開も、洋書と和書の中間にある文体も。
初めての作家さんでしたが、出会えて嬉しい。
引用:Amazonのカスタマーレビュー


かっちりした文体で、文学の香り漂わせる名編です。主人公が自分を見つめ直す過程で、ボーイズラブという未体験の領域に足を踏み入れていきます。ファンタジー要素に違和感がなければ、BL小説好きでなくても堪能できる作品と言えるでしょう。





⑦オメガバースの不完全性定理

作者 義月粧子
出版社 ジュリアンパブリッシング
ジャンル オメガバース
読みやすさ 96点
ストーリーの胸キュン度 93点
官能的な場面の描写 97点

オメガバースとは、男性も妊娠可能な世界を舞台としたBL小説の1ジャンル。そこでは男女の違いなど形式的なものにすぎません。亀頭球なる器官を持つアルファ、発情期がないベータ、発情期があり性フェロモンを有するオメガの3種類の人間が存在します。

他者に執着しなかった龍惺が、自分の気持ちを誤魔化してきたけど最後には樹希への想いを認め、甘くてキュンとするセリフと共に結ばれるのに身悶えです♡

濡場では、龍惺の攻めっぷりはもちろん、いやらしい言葉で煽り、龍惺とのエッチでグズグズのトロトロになる樹希が星名先生の挿絵と共にエロ可愛♡
引用:Amazonのカスタマーレビュー


御曹司のアルファである龍惺と契約社員のオメガである樹希。そもそもオメガバースの世界は厳密な階級社会で、生殖率が極めて高い上位20%のアルファと劣等人種のオメガ(総人口の10%)の恋はめったに成立しません。


龍惺に惹かれながらも、身分の違いから素直に受け入れられない樹希。それに樹希は過去のとある悲惨な出来事がきっかけで、オメガ特有の性フェロモンを失っていました。

ためらいながらも、執ような龍惺のアプローチに次第にカラダを開いていく樹希。その葛藤がわかりやすく描かれ、過激なセックスシーンへとなだれ込む怒涛の展開が魅力です。




⑧溺れるまなざし

作者 高岡ミズミ
出版社 ジュリアンパブリッシング
ジャンル 社会人
読みやすさ 90点
ストーリーの胸キュン度 89点
官能的な場面の描写 93点

時生はカメラマン志望の青年。アシスタントとして撮影の腕を磨く日々ですが、そんなある日彼の作品が制作会社社長・鷹柄の目に留まります。称賛されて喜ぶ時生でしたが、鷹柄の社長の肩書きを知っても彼は一切態度を変えません。

1話目は、ちょっと展開が急すぎる感じがして攻の気持ちが分かりづらかったのと、受がネガティブだったので今一つでしたけど、2話目では受も精神的に成長して自信が持てるようになってきたし、攻もどんどん受に溺れて独占欲が強くなってきているのもいいし、ストーリーも面白かったし・・・とても良かったです。
引用:Amazonのカスタマーレビュー


社内恋愛ものではありませんが、年上の社長とうら若きカメラマンとの血沸き肉躍るBLストーリー。鷹柄の自分に対する独占欲に戸惑いつつ、別の男と親しくする姿に嫉妬心を燃え上がらせる時生の描写が秀逸です。

男同士での揺れる心と体を描いた作品で、性描写は上品な中にも激しいものが。ただ2005年発売のやや古い作品で、今読むといろいろと王道すぎる感じは否めません。




⑨身代わりと執着の檻

作者 バーバラ片桐
出版社 ジュリアンパブリッシング
ジャンル 警察もの
読みやすさ 90点
ストーリーの胸キュン度 88点
官能的な場面の描写 96点

組織犯罪対策部の刑事・新見は、菅原組の跡取り・雅顕が経営する会社への潜入捜査を命じられます。日本最大規模を誇るヤクザ組織の、ばく大な資金の流れを解明するのが目的でしたが…。

ヤクザ(攻め)×警察(受け)
受けの好きになった攻めを裏切りたくないけど、かと言ってモラルに反したことはできない葛藤と、攻めの大切な人の身代わりという切なさが、めちゃよかった、受け可愛い。
引用:Amazonのカスタマーレビュー


宿舎だと聞かされて連れてこられたのは、じつは雅顕のマンション。身分を偽ったスパイの身でありながら、新見は雅顕の熱くいきり立った肉棒の餌食となってしまいます。

ヤクザと警察という、最もなれあいが禁じられるべき関係でのBLストーリー。緻密な心理描写が特徴で、濡れ場も盛りだくさんです。乳首責めが好きなら、絶対におすすめ。良くも悪くも大人のボーイズラブなので、胸キュン話を期待すると少し違和感を覚えるかも。




⑩黒竜の寵愛~異世界で王太子サマと新婚生活~

作者 橘かおる
出版社 ジュリアンパブリッシング
ジャンル 異世界転生
読みやすさ 93点
ストーリーの胸キュン度 92点
官能的な場面の描写 98点

主人公の昴が異世界に召喚され、龍蘭国の王太子である鸞との“つがい様”にさせられるところから物語は始まります。新たな世界で昴は国づくりの才能を遺憾なく発揮。資金不足に悩む神殿の経営を、新しいアイデアで見事に建て直してみせます。

鸞の溺愛とか独占欲が激しく、昴に対する愛が激しく深くてニヤニヤしちゃうイチャイチャや濡場が最高でした♡
鸞の愛に応える昴もめっちゃエロティックでしたし、本当に身も心も深く繋がっているというのがわかる関係なのがキュンとしちゃう。
引用:Amazonのカスタマーレビュー


竜への熱い思いに感激し、昴がいとおしくてたまらない王太子・鸞。権力者だけにその独占欲はどこまでも許され、昴の引き締まった肉体は余すところなくむさぼられます。

ただキャラクターの造形や心理描写は通り一遍で、物語としての深みはイマイチ。昴と鸞の美しくもただれた性愛のシーンに満足できるか否かで、読了後の評価は大きく変わってくるでしょう。





⑪夜見師

作者 中村ふみ
出版社 KADOKAWA
ジャンル ホラー
読みやすさ 91点
ストーリーの胸キュン度 83点
官能的な場面の描写 75点

ホラーテイストのBL小説。主人公の五明輝(ごみょう・あきら)は弱冠21歳のフリーター。世知辛い世の中とは言え、明日を夢見て希望にあふれている年頃のはずが、余命3年の宿命を背負わされていました。

原因が病なら治療に専念もできますが、輝の場合は血筋による呪い。五明家の男たちは、20代前半での突然死を運命づけられていたのです。

ホラーっぽい恐怖とは違う、生き様としての恐怖。
何故祟らねばならなかったのか、にそれぞれドラマがあって、どんどん読み進められるし読み応えもあります。
引用:Amazonのカスタマーレビュー


ところが車いすの青年・多々良克比古と出会った事で、輝の未来にひと筋の光が。克比古の職業は“夜見師(よみし)”で、祟り神を始末する特殊能力を持っていたからです。

BL要素は決して多くありません。ただしっかり読み込んでいくと、思わせぶりな表現がいくつもちりばめられ、呪いのまがまがしい雰囲気とあわさって独特なムードをかもし出します。




⑫宝石商リチャード氏の謎鑑定 エメラルドは踊る

作者 辻村七子
出版社 集英社
ジャンル ミステリー
読みやすさ 90点
ストーリーの胸キュン度 95点
官能的な場面の描写 84点

主人公の中田正義は、イケメン敏腕宝石商のリチャード氏のお店でバイトとして働いています。宝石の鑑定では右に出る者はないと言われるほど目利きのリチャード氏。またしても謎めいた宝石がお店に持ち込まれて…。

正義に振り回されるリチャード氏が可愛くて… キュンってします。
破壊的な美貌でこれまでどのような人生を送ってきたのだか。知りたいような、そっとしておいてあげたいような。
引用:Amazonのカスタマーレビュー


鑑定を依頼されたのは、エメラルドのネックレス。亡くなったバレリーナの呪いがかけられたいわくつきの品でした。そんなあやしげな宝石を前にしても、正義とリチャードのやりとりは漫才のように丁々発止で魅力的です。




まとめ:BL小説の傑作は、ふつうの小説として読んでも100%面白い!

映画なら濡れ場だけ見ても興奮できます。でも文字だけの小説は、性描写に至るまでの“過程”が描かれなければゾクゾクしません。BL小説でも、それは同じ事。

優れたBL小説ほど、見かけとは裏腹にふつうの小説と似ています。12のラインナップのうち1つでもお読みいただければ、きっとわかっていただけるはずです。

BL小説の傑作で、ページをめくるたびキュンキュンが加速する読書体験をしましょう。以上、panpan(パンパン)編集部からのお届けでした。

◯関連記事
「BL図書館」が閉鎖!理由と代わりに使える無料BL漫画サイト3つ
無料で読める官能小説ランキングBEST20|ヌケる名場面を徹底解説


\ この記事をシェアする /

関連キーワード


TOPに戻る