医者が教える！コンドームの本当に正しい付け方【永久保存版】

避妊や性病感染を予防する避妊具代表コンドーム。皆さん本当に正しい付け方はご存じでしょうか。知らなかったでは済まされない！男性はもちろん女性も自分の身を守る為に、今回の医者が教える！コンドームの本当に正しい付け方【永久保存版】で正しい知識を身につけましょう。

コンドームの本当に正しい付け方：動画編

まずは、コンドームの達人（泌尿器科医の岩室紳也先生）が解説するコンドームの正しい付け方を動画にてご覧ください。



最近では授業でこういった動画を流す学校もあるようですね。こちらを観て「こんな事知らなかった！」なんて思った人はいませんか？にわかの知識ではコンドームを正しく使用することは出来ません。ここから詳しくご説明していきますので、しっかり頭に叩き込んでください。

コンドームの本当に正しい付け方①保管、持ち運び

まず保管方法ですが、コンドームのそばに防虫剤があるとコンドームの変質を招く可能性があります。防虫剤のない場所に、直射日光を避けて保存しましょう。温度が高くならない場所に保管することも大切です。またコンドームにも使用期限があります。こちらもしっかり確認し、使用期限内に使用するようにしましょう。

また、コンドームを持ち運ぶ際、何かあった時の為にと財布に入れている方がいらっしゃいますが、財布に入れていると摩擦等でコンドームは痛みます。痛んだところから破れては、全く意味がありませんよね。また化粧ポーチの中も危険です。摩擦はもちろんですが、化粧品の中には石油系物質を含む物もあり、これがゴムの劣化を促進してしまうことも。持ち運びの際はハードケースに入れて持ち歩く様にして下さい。

コンドームの本当に正しい付け方②取り出し方

まず、爪は短く整っているでしょうか。せっかくコンドームを正しく付けても爪で傷つけてしまっては意味がありません。爪は必ず前日には切って、やすりをかけておくようにしましょう。

では、いよいよコンドームとのご対面です。まずコンドームを袋の端っこまで寄せます。寄せた反対側の袋を完全に切り取ります。なぜ完全に切り取るのかと言うと、切り開いた部分でコンドームを傷つけないようにする為。そうして完全に切り取ったら、袋の端を押さえて、コンドームをゆっくり指の腹で押し出し取り出します。

コンドームの本当に正しい付け方③裏表に注意

いざ取り出したコンドーム。ここで間違ってはいけないのがコンドームの裏表です。裏表を間違っていてはコンドームをうまく装着する事が出来ません。最近では袋に裏表が書かれているものも多いですが、そういった記載が無い場合わかり易いのが、先端の細くなった部分「精液溜まり（精液溜め）」です。この精液溜まりがぷくっと膨れている方が表側、女性の膣側です。また巻き方を見てもわかります。慣れない内はしっかり目視で確認が必要ですが、慣れれば暗いところでも触っただけで裏表がわかるかと思います。

あと、裏表を間違ってはいけない大事な理由をご説明しましょう。男性は興奮しているだけで、尿球腺からカウパー液（尿道球腺液）が出てきます。通称「ガマン汁」と呼ばれているものですね。精子は精巣から分泌され、下腹部の精管膨大部というところにたまっていくのですが、その際ガマン汁とともに精子が尿道に漏れてくる可能性もあります。男性本人が射精はまだ始まっていないと思っていても、性的に興奮しただけで実際は射精が始まっている事が多々あります。ですので裏表を間違って付けたと気付き、ひっくり返すだけで表側、すなわち女性の膣側に精液をつける事になってしまいます。裏表を間違って付けたコンドームでは避妊の目的を果たしませんので、もったいない気もしますが、必ず新しいものと取り換えてください。

コンドームの本当に正しい付け方④装着前の準備

日本人の男性は包茎が多いです。余談ですが、日本の成人男性は一般的に60～70％が仮性包茎と言われています。理由の一つとして、包皮除去手術の習慣が無いことが挙げられます。イスラムやユダヤ、それにキリスト教の半数は宗教上「割礼」を儀式として取り入れていますし、アメリカやアフリカ、それにお隣の韓国、フィリピン等では、衛生上、亀頭を強制的にムキダシにする包皮除去手術が普通に行われています。日本では、こうした文化と異なるため、仮性包茎が多いのです。

話が逸れましたが、コンドーム装着前の準備として、包茎の方はまず亀頭部が全部出る様に皮を根元の方までゆっくり手繰り寄せましょう。この際、陰毛を巻き込まない様に整えます。

コンドームの本当に正しい付け方⑤装着時の注意

コンドームの裏表を確認し皮を根元の方まで手繰り寄せ、いざ装着です。精液溜まりに空気が入っていると挿入時に破裂する可能性がある為、必ず空気を押し出す様につまみ、亀頭に乗せ根元までゆっくりと下ろしていきます。根元まで下ろしたからいざ挿入！はちょっと待ってください。このままペニスを膣の中に挿入してしまうと、根元の余った皮が動いてしまう為、コンドームが摩擦でめくれあがってきます。コンドームがめくれあがってしまうと、脱落したり陰毛を巻き込んで破れる恐れがあります。ですのでここからが大事です。

根元まで一度下ろしたら、その根元部分のコンドームを押さえつつ、皮と一緒にすこし亀頭側に戻すと余った皮が出てきます。その皮を伸ばし、再度陰毛を巻き込まない様に整えて、さらに根元までゆっくりコンドームを下ろします。この様に装着すると摩擦が起きてもずれなくなります。

この様にコンドームの正しい付け方を実践しても、コンドームというのはゴム製品です。破れる可能性はありますので、十分練習して使用する事をお勧めします。

射精後のコンドームの処理

ペニスは射精後すぐに勃起状態から緩みます。その為、射精後すぐにペニスの根元でコンドームを膣から抜いて下さい。精液の入ったコンドームは、精液が漏れない様に縛って生ごみに捨てましょう。

あとは余談ですが、油性タイプのローション、オイルなどの併用は、コンドームの劣化を招きます。プレイでローションを使いたいときは、コンドームが劣化しないような水性タイプを選ぶといいでしょう。また、コンドームは日本で最も手軽でポピュラーな避妊方法ですが、残念ながらラテックス（天然ゴム）アレルギーがある人は、通常のコンドームは使えません。 コンドームを使ったあとに膣の中がかゆくなる、ペニスが赤く腫れるなどの症状がある場合は、その可能性が高いかも。その場合は、アレルギー反応がないか、皮膚科できちんと調べて貰いましょう。アレルギーが認められた人は、ラテックス製ではなく、ポリウレタン製のコンドームもありますので、そちらを使用すると良いでしょう。

いかがでしたでしょうか。コンドームの正しい付け方はご存知でしたでしょうか？正しい使用方法であればコンドームの避妊率は90％以上にもなります。現在の避妊失敗率が14％程にも及ぶのはやはり正しい付け方を知らない人が多い証拠です。今回ご覧頂いた皆様、是非正しい知識を周りの方に教えてあげてくださいね。