『耳をすませば』の天沢聖司の恋愛テクが良く考えると、凄まじい件

皆さんはジブリ作品『耳をすませば』を見たことはありますか？これはとても有名な作品で、主題歌の『カントリーロード』も有名です。そんな『耳をすませば』に出てくる天沢聖司の恋愛テクニックがよくよく考えると凄まじいのです。今回はそんな凄まじい『耳をすませば』の天沢聖司の恋愛テクをご紹介したいと思います。

『耳をすませば』とは

まずは『耳をすませば』という作品をまだ見ていないという方に、簡単にですが作品を紹介したいと思います。この作品は1995年に公開されたジブリ作品で、作家志望で女子学生である女性の主人公と、バイオリンの職人である少年の素敵な恋愛を描いたアニメーション映画なのです。

読書が大好きな中学3年生の女の子、月島雫。
ある日、自分が図書館で借りている本の貸し出しカードにいつも同じ人物の名前があることに気づく。その名は天沢聖司。天沢聖司が何者なのか気になる雫だが、同級生であるということ以外はわからずじまいであった。
そんなある日、図書館の帰りに一匹の猫を見つける。興味本位で猫を追いかけてみると、古めかしいアンティークショップにたどり着いた。店主の老人と仲良くなり通うようになった雫は、あるとき店の前で一人の少年と出会う。彼こそが天沢聖司であった。
引用：耳をすませばとは (ミミヲスマセバとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

このあらすじを見ると、なんだかワクワクするような素敵な純愛映画のように思えますよね！実際もたくさんの素敵な評価を得た映画ですし、なんだか青春時代を思い出させてくれるような、内容から映像から美しい映画なのです。



しかしこの主人公のお相手役の天沢聖司くん。一見とても好青年で爽やかさ満点な彼なのですが、実はよくよく考えると月島雫ちゃんへの愛がストーカー並の恋愛駆け引きをしていたのです。その一途な雫ちゃん愛を貫いた聖司くんの行動をご紹介します。

天沢聖司の雫ちゃんへの行動その1：自分の名前を執拗にカード記入

読書が大好きな雫ちゃんは、よく図書館に出かけていました。昔って図書館は貸し出す時、本についている貸し出しカードに名前を書くシステムだったこと、ご存じですか？この映画にもそれが出てくるのですが、なんと聖司くんは雫ちゃんが好きそうなファンタジーの本を知り尽くし、それらを片っ端から借りていたのです。

さらに雫ちゃんに自分の名前、存在を知ってもらうために、貸し出しカードに当たり前ですが名前を書いていたのです！なんだかすごい頭を使った賢いやり方ですよね。それに雫ちゃんの好きそうな本をリサーチするのも大変なのに、雫ちゃんが借りた物は借りないように1からしっかりチェックしていたというのだから驚きです。

天沢聖司の雫ちゃんへの行動その2：初対面で悪印象を付ける心理作戦

なんと天沢聖司くん、初めは大好きな雫ちゃんに対して悪印象を与えていたのです。どういうことかと言いますと、雫ちゃんが作詞したカントリーロードの替え歌をとても悪い顔で馬鹿にしていたのです！ですがもちろん、この時は既に雫ちゃんに片思いしていたわけですから、好きな子にちょっとちょっかいをかけてみたかったという感じでしょうか。

ですがそこは策略家の聖司くんです。実は恋愛というのは、最初からいい人よりもあまり印象の良くない人の方がまずは印象に残りやすい傾向があります。良い人は「この人良い人ね」でそのまま終わってしまうパターンが多いのです。

しかし最初が悪い印象の人は、始めにそのインパクトを残し、後々良いことをすると「こんな一面もあったのね！」と思わすことができ、一気に恋愛対象に上り詰めることができるのです。つまり、この時点で聖司くんはその心理作戦に成功しているのです！

天沢聖司の雫ちゃんへの行動その3：雫の好きな音楽を練習

元々バイオリン職人を目指していた聖司くんは、もちろんバイオリンが弾けたとは思います。しかし、偶然会った勢いで「それ弾ける」となるでしょうか。しかもその曲は、あの時替え歌として雫ちゃんが歌っていたカントリーロードです。普通に考えれば、あの時「替え歌をしてしまうくらい雫ちゃんの耳に残っていたのだな」と思い、そこから練習していたのではないでしょうか。

そこで偶然を装い会った雫ちゃんにカントリーロードを上手く弾いて見せ、良いところ、かっこいい所をアピールして見せたのではないでしょうか。たしかに男性としては好きな人の好きな曲をバイオリンで弾けたらかっこいいですものね！

それにしてもいろいろな場面から雫ちゃんの好きな物などを自分で記憶し、それを取り入れて雫ちゃんの気持ちをつかんでしまうなんて……中学生とは思えない凄技です！

天沢聖司の雫ちゃんへの行動その4：周囲を巻き込む

これは最早、周囲から攻め込む軍師のような行動です。心理的な策略家認定ですね！中学生の男子がわざわざ違うクラスの女子を、みんながいる前で、雫ちゃんのクラスの男子を読んで「月島、いる？」なんて聞いたら、みんなざわめくのは当たり前です。

「え、二人は付き合ってるの？」と聞かれることだってあるでしょう。学生時代ならばありがちな話ですが、実はこれすごい効果抜群なんですよね！他の男子にだって「俺の女だ」というような圧力をかけることができますし、何しろ雫ちゃんも周りの友達に「そうなんでしょ？」「付き合えば？」などと言われてしまえば、それまで恋愛対象圏外だったとしても、意識せざるを得ません。

皆さんも経験があるかと思いますが、仲の良い友達に「いい人だから付き合ってみたら？」と言われたり「お似合いだよ」と言われると、たしかに、と納得してしまうという現象です。これを中学の内に習得してるなんて、さすがとしか言いようがありません。

天沢聖司の雫ちゃんへの行動その5：夜中に雫ちゃんの家の前にいる

なんだかこれが1番ストーカーっぽい感じはしますが、これのすごいところは見事にストーカーらしさを隠し、純愛、奇跡、運命というような言葉が似合うシーンにしてしまっている天沢聖司くんです。なぜかというと、雫ちゃんの家の前にいて、雫ちゃんに会いたいなと思っていたら、ひょっこり雫ちゃんが顔を出したと。だから運命なんだ、と。こんな言葉を好意を抱いている相手に言われてしまっては、頷くしかありません。

しかしよくよく考えてみてください。2人はまだまだ中学生なのです。中学生が好きな女の子の家の前に夜中までいるって、なんだか変な感じがしませんか？まさか偶然通ったんだ、ということもないでしょうし、もし本当に「雫に会いたい」と思ってそこにいたのだとしたら、雫ちゃんが顔を出さなかった場合、彼はいつまでそこにいたのでしょう。

なんだかそれらを踏まえて考えると、とても疑問が残る、将来ストーカーになりかねないんじゃないか、なんて思ってしまう行動です。ですがそんなところも一途で本当に雫ちゃんのことが大好きなんだな、と思えますよね！

いかがでしたでしょうか。よくよく考えると「中学生がすることじゃないでしょ！」と思わず思ってしまいませんか？ですが裏を返せばそれほど雫ちゃんのことを想って、一生懸命雫ちゃんの気を惹かせたいと考えた上での行動です。これだけ聖司くんに愛されている雫ちゃんも幸せ者ですよね！なんだかんだ言って、やはりこの純愛映画『耳をすませば』は素敵な映画なのです！