学芸員おすすめのエロティックな芸術・アート作品10選【永久保存版】

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⑩「世界の起源」(クールベ 1866年)

美術史上、最も猥褻(わいせつ)な絵画とされているのが、フランスの画家であるギュスターヴ・クールベが19世紀に描いた「世界の起源」。シーツにくるまっている女性の陰部と腹部をピックアップして描写した作品です。

もちろん、この作品は猥褻な目的で描かれたものではありません。前述したとおり、19世紀では女性の裸体作品が多く登場していますが、いずれも夢幻的(フィクションやデフォルメ、神格化など)なものがほとんどでした。その風潮において、クールベはありのままの写実的な描写で描いたことで、一石を投じました。


なお、この作品には、江戸の春画のひとつ「大開絵」(おおつびえ=女性器が大きく描かれた絵画)の影響があるとされています。当時は鎖国状態の日本でしたが、エロティックな春画が海外に与えたインパクトを知る上でも必見の作品と言えるでしょう。


まとめ:アートとして見れば、時代時代のエロティックが分かる……

以上、エロティックな芸術・アート作品についてご紹介しました。やたらと卑猥な目線で見られがちな女性の裸体画ですが、作られた時代や風潮を頭に入れてから観賞すると、見え方もぐっと深くなるものです。

また、ロマン主義の作品から江戸時代の春画に至るまで、国や時代によってエロスの表現が多様なところも、裸体画の面白いポイントのひとつ。国内でも海外の有名作品が展示されることもありますので、機会があれば足を運んでみてはいかがでしょうか。以上、panpan(パンパン)編集部からのお届けでした。

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