ピルの服用で避妊効果がでる仕組み(メカニズム)まとめ

ピルの服用で避妊効果がでる仕組み(メカニズム)まとめ

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世の中に普及して暫くが経過し、避妊目的の女性の多くを手助けしているピルですが、本音を言うとピルを服用することでどのように避妊しているのか、その仕組みを完全に把握している方は少ないと思います。よって今回は、ピルによる避妊効果の仕組みについて説明します。


効果を生み出す仕組みの概要


効果を生み出す仕組みの概要

「ピルを飲むと妊娠しない」という大まかな事は分かっているものの、その仕組みを全て知っている方はほとんど居ないと思います。多くの方は、漠然とした知識でピルを利用されていることでしょう。では、ピルが具体的にどのような仕組みで避妊しているのかを説明させていただきますが、そうなるとまずは「妊娠の仕組み」から説明しなければなりません。

妊娠とは排卵された「卵」に精子が受精し、着床することで成立します。「排卵」「受精」「着床」の3つが成立して初めて妊娠という状況を生むのであり、この3つのどれが欠けても妊娠は成立しないのです。

では、ピルがこれらにどのように作用するかなのですが、ピルの成分はその妊娠の3要素である「排卵」「受精」「着床」の全てをそれぞれ抑制、阻害するものです。これらの一つでも欠ければ妊娠は成立しないのに、「全てを」抑制、阻害することで避妊率をさらに引き上げているのです。これが、「正しい服用」という条件下において、ほぼ100%の避妊ができる根拠となっています。

ただし、それは「適正な服用があった時のみ」という条件があり、そうでない場合の避妊率は急降下してしまうことが多いようです。


排卵を抑制する仕組み


排卵を抑制する仕組み

ではその3要素の内、ピルが「排卵」を抑制する仕組みについて説明します。排卵とは、「胎児の元」であり妊娠における根本的な要素となります。そしてこの排卵、黄体化ホルモン(黄体形成ホルモン、LHとも呼ばれる)という物質が分泌されることで促されるのですが、排卵をしたと同時に黄体化ホルモンの分泌は停止され、黄体ホルモンを分泌するようになります。

このとき、黄体化ホルモンは黄体ホルモンが分泌されている間は分泌されないため、排卵が促されないことが伺えます。

ピルの成分をご存じですか?ピルの主成分は卵胞ホルモンと黄体ホルモンです。黄体ホルモンを体内に取り入れるということは、「体が黄体ホルモンを分泌している」のと同義となります。黄体ホルモンを分泌している間は、黄体化ホルモンは分泌しないことから、人体は排卵をする必要がないと解釈するのです。

よって、ピルを服用し続けている間は排卵が起きないのです。排卵が起きなければ、受精も着床もありません。胎児の元がそこに居ないという妊娠における根本的な要素を抑制するため、妊娠が起こることはないのです。


受精を阻害する仕組み


次に「受精」を阻害する仕組みとなります。卵子に精子を受精させることで受精卵となり、ようやく「ヒト」になれる資格を得られるのですが、ピルはその精子を卵子にまで辿り着かせないように作用します。

これがどういうことかと言うと、通常精子は膣内に入った後真っ直ぐ子宮を目指します。その際子宮頚管を通過するのですが、ピルの主成分である黄体ホルモンは、その子宮頚管の粘膜を固くして粘りを持たせる効果を持つのです。

真っ直ぐ子宮に向かう精子にとって、子宮頚管に粘りがあることは侵入のための壁となります。通常であれば、子宮頚管の粘膜は滑らかであり、精子の運動能力で十分に子宮にまで入り込めるようになっているのですが、ピルの作用により子宮にまで入り込めない場合が多く、精子は子宮頚管でその動きを止めてしまうことになるのです。

これにより卵子への受精を防止することに繋がります。精子の寿命は2、3日あり一部子宮頚管の粘りを潜り抜けるケースもありますが、ピルは受精だけでなく「排卵」「着床」への作用もありますので、やはり妊娠には至りません。


着床を抑制する仕組み


最後に「着床」を抑制する仕組みです。卵子と精子が上手く出会えれば、それは受精卵となりこれからヒトとして体が作られることになります。しかし、受精卵も浮き草のように漂っているのでは体を作るのも大変です。そのため、ゆりかごとなる子宮内膜にぴったりと貼り付き、安定した生育を求めようとするのです。これを着床と言うのですが、ピルはこの着床すらも阻害する効果を持っています。

ではどのように作用するかですが、子宮内膜は最終的に赤ちゃんを直接抱える場所であり、そのために非常に厚い膜で構成されています。それでいて柔軟で、まさに「ゆりかご」とも言え胎児の生育のための最適な環境と言えるでしょう。

しかしピルは、その厚く柔軟性のある子宮内膜の「柔軟性」を奪います。柔軟性のなくなった子宮内膜は、受精卵を着床させることができず、せっかく卵子と精子が出会ってもそのままお流れとなってしまうのです。簡潔に言うと、「受精卵が着床できない環境に変化させる」のがピルの「着床」における作用なのです。


避妊「以外」の効果の根拠


なお、ピルに避妊以外の効果があるのはご存じだと思われます。それどころか、その「以外」の効果を求めてピルを服用されている方も非常に多い・・・いえ、現状では「以外」の目的で服用されている方の方が多いのではないでしょうか?

しかし、それらの効果はあくまで副作用です。本来「避妊」を目的として作られたピルから、「たまたま」見つかった効果であり、根拠について知る服用者は皆無だと思われます。それについて、副作用ごとにその根拠を説明させていただきます。

まず、最も多い「生理痛」や「生理不順」についてですが、これはピルの服用方法が毎期28日を周期として行われており、それを続けることで規則正しい生理となり、自動的に「不順」ではなくなるのです。さらに、ピルを服用している間は出血が抑えられることで子宮環境が修復、改善されるため、生理痛の軽減や子宮内膜症の改善にも繋がります。

なお、にきびの改善にも効果があります。にきびは男性ホルモンが促すのですが、ピルは女性ホルモンの塊であり、それを服用することで男性ホルモンを抑え、にきびの発症を防ぐのです。さらにピル服用により卵巣の休養を促し、子宮内膜を修復、改善することから、女性特有の疾患である子宮がん、卵巣がんの罹患率を下げる効果もあるようです。


これでピルがどのように避妊をもたらしているのか、理解を深められたと思います。自分の体に取り入れるものです。得体の知れないものであるより、しっかりとそれが何かであることを知った方が安心に繋がるでしょう。以上、panpan(パンパン)編集部からのお届けでした。

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