48手をイラスト付きで解説｜江戸時代から続くセックス体位をマスターしよう

㉙燕返し(つばめがえし)

うつ伏せの女性の片足を肩にかつぎ、そのまま後ろから挿入する体位。女性はできるだけ腰を反らさなければならず、高い柔軟性が必要です。膣の形が変形していることによる摩擦力と、深い挿入感が得られます。

見た目が似ている「松葉くずし」との違いは、腰を反っているかどうか。無理をすると腰痛につながるので、気をつけましょう。

■名前の由来■
燕返しといえば、宮本武蔵と巖流島で決闘した佐々木小次郎の得意技。他にも様々な漫画やアニメなどで使用されていますが、残念ながら48手としての燕返しの由来は分かっていません。

女性の背中が反り返る姿が、飛んでいる燕に似ているからとする説。あるいは松葉くずしから燕返しに移る過程が、燕が反転する様子に似ているからとも言われています。いずれにせよ男心をくすぐられる、非常にカッコイイ名前ですよね。

㉚吊橋(つりばし)

仰向けの女性を、ヒザ立ちした男性が持ち上げながら正常の姿勢で挿入する体位。女性は手、あるいはヒジで身体を浮かせるサポートを行います。

まるで正常位で行う立ちバックのようで、見た目はかなりアクロバティック。主導権は完全に男性側にあり、好き放題に責められます。ただし見た目通り、かなり両腕に負担がかかるので、うっかり落とさないようお気を付けください。

■名前の由来■
体位の見た目が吊り橋に見えることが由来。かなりストレートですね。しかしそう言われると、確かに吊り橋にしか見えなくなります。吊り橋が崩壊して大事故につながらないよう、日頃のメンテナンスをお忘れなく。

㉛手懸け(てがけ)

背面座位の一種。別名「手懸かり」。イスやソファなどの背もたれに背中を押し付けて座った男性の上から、同じ方向を向いた女性が挿入します。

同じく背面座位の一種である「絞り芙蓉」と似ていますが、背もたれの有無が異なります。背中に体重を預けられるので、安定感抜群。男性は下からのピストン以外ほぼ動けないので、腰を支えたり乳首を責めたりしながら、女性の動きをサポートしましょう。

■名前の由来■
由来ははっきりと分かっていませんが、手懸けとは、イスや器具などにおいて手を置いたり掛けたりするところ。後ろから伸びる男性の両腕が、その手懸けに見えたのが由来ではと、筆者は推測します。

また手懸けには妾、つまり愛人という意味の他、「手懸ける」という動詞になると「心をこめて世話をする」などの意味も表れます。様々な由来が考えられそうですが、あなたはどう考えますか？

㉜梃子かがり(てこかがり)

仰向けの女性の上に69のように覆いかぶさった男性が、逆向きのまま挿入する体位。48手の中でも特に難易度が高い体位のひとつで、挿入するのさえ一苦労です。挿入感も浅いので、うかつに動くとすぐにすっぽ抜けてしまいます。

ピストンしながら足責めを行うなど、かなりアブノーマルな目的に合った体位です。ただし男性もアナルが丸見えになってしまうので、行うときはあらかじめきちんと洗っておきましょう。

■名前の由来■
由来は不明。「テコの原理」の梃子が語源となっていると思われますが、結合部が支点となっていること以外、関連性は見出せません。

また「かがり」には束ねるなどの意味がありますが、やはり詳細は不明。同じ文字が使われている「炬燵かがり」との関係も分かりません。形といい、ネーミングといい、不思議に満ちた体位ですね。

㉝鳴門(なると)

背面座位の一種。男女が同じ方向を向いて座り、脚を閉じた男性の上から女性が座るように挿入します。

同じく背面座位の一種である「絞り芙蓉」や「本駒がけ」との違いは、女性の腰の動かし方。男性の恥骨にクリトリスを押し付けるように腰を回し動かし、挿入を深くします。

男性はほぼ腰を動かせないので、大胆に動く女性を後ろからサポートしてあげましょう。

■名前の由来■
鳴門といえば、やはり鳴門海峡の渦潮が真っ先に思い浮かびますよね。女性の腰を回す動きがこの鳴門海峡の渦潮に似ていることから、鳴門と名付けられました。あなたも快感という名の日本屈指の渦潮に、飲み込まれてみては？

㉞百閉(ひゃくへい)

騎乗位のバリエーションの一種。仰向けの男性に女性がまたがって挿入するまでは普通の騎乗位といっしょですが、百閉は上下ではなく、前後に動きます。「鳴門」同様、男性の恥骨にクリトリスを押し付けるイメージです。

なお時雨茶臼は上下のピストンですが、名前が違うだけで、どちらも普通の騎乗位です。あまりこだわる必要はないでしょう。

■名前の由来■
由来は不明です。どうやら中国から伝わってきた体位のようですが、それ以上の情報はありません。日本には「百閉」という言葉自体が存在しないので、推測も不可能です。体位のシンプルさとは裏腹に、謎に満ちたネーミングですね。

㉟ひよどり越え(ひよどりごえ)

後背位、つまりバックです。四つん這いになった女性の背後から腰を持って挿入し、リズミカルに責めます。

非常にベーシックな体位なので、もはや説明は不要ですね。挿入感が深いので、バックが好きな女性は少なくありません。「ひよどり越えしよう」と誘えば、新鮮な気分が味わえるかもしれません。

■名前の由来■
ひよどり越えとは、兵庫県は神戸にある山の通称。源平合戦が行われた地であり、源義経が平家の背後から急襲して勝利を得たことが由来とされています。ただのバックから源平合戦を思い起こすとは、菱川師宣の想像力は凄まじいですね。

これからは源義経になりきった気分でバックを行うと、楽しいかもしれませんね。