飲酒の翌日にやってくる筋肉痛の謎、その理由がかなり衝撃的だった

飲酒の翌日にやってくる筋肉痛の謎、その理由がかなり衝撃的だった

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この記事を書いた人
パーソナルトレーナー
KUBOTA TRAINING
大学時代、アメリカへ留学中にパーソナルトレーニングの仕事をしていた筋トレ大好き26歳のクボタです。誰でも簡単にモテる身体が作れる筋トレ方法を教えています。現在はpanpan編集部にて、トレーニング仲間と3名体制で専門的かつ初心者にも分かりやすい記事を執筆しています。
お酒を飲んだ時に、筋肉痛のような痛みを感じた方はいらっしゃるでしょうか?結構、その痛みに悩まされている方、いるみたいですね。しかし、この痛み、筋肉痛のような痛みでも、実は飲酒によって筋肉が損傷しているからなんです。今回はこの、飲酒後の筋肉痛のような痛みの原因と、その対策を探ってみたいと思います。


飲酒の翌日の筋肉痛


飲酒の翌日の筋肉痛

先に、飲酒の翌日の筋肉痛は筋肉の損傷のため、と書きましたが、これはアルコールの摂取で筋繊維が破壊されるという現象が起こるからです。筋繊維とは、筋肉を構成する細胞のこと。この筋肉を構成する細胞が壊される現象を「急性アルコール筋症(ミオパチー)」と言います。筋肉痛だけならまだしも、ひどい人は手足のしびれやけいれんなども引き起こされ、日常生活に支障をきたす恐れもあります。

また、このアルコール筋症が慢性的になってしまう人もいるらしいです。そのような人は、痛みと慢性的に闘わなくてはならないので苦痛を伴う生活をしなければなりません。では、なぜそのような現象に陥ってしまうのか?次項目で詳しく解説していきます。


アルコール筋症の原因


アルコール筋症の原因

アルコールを分解する器官ってどこか、ご存知ですか?ご承知の通り「肝臓」です。お酒が強い人は肝臓が強い、なんて言葉もよく聞きますよね。その肝臓には、アルコールを分解するはたらきがあります。肝臓がアルコールを分解するときに必要なのは「水分」と「ビタミン」です。この二つの成分で肝臓ははたらいています。肝臓が活発に機能していると、この二つが体内からどんどん消費されていきます。

そして、胎内に水分とビタミンが不足すると、しっかりと肝臓がはたらかなくなってしまうのです。ビタミンとは、肝臓だけではなくて、ほかの器官にも必要な重要な成分です。その中で、特にこれらの栄養素を必要としているのが「筋肉」なのです。ビタミンが不足してしまった筋肉は破壊され始めます。破壊されてしまった筋肉を、体は睡眠中に治そうとします。ですから、翌日その修復作業の副作用で、筋肉痛が起こるわけです。

したがって、飲酒の翌日にアルコール筋症になってしまう主な原因は水分とビタミンの不足です。ビタミン不足には魚介、レバー、緑黄色野菜、果物などを摂取するのが効果的です。飲酒をして急性アルコール筋症の痛みが出たりした場合には、積極的にこのような食品を摂るようにしましょう。もちろん、お酒を飲む前や、飲んでいる時にこれらの食べ物を取り入れるのも有効な対策です。


超回復は起こる?


普段のトレーニングでも筋肉痛は超回復と言って、筋肉が鍛えた分だけ付きながら」回復し、成長していきます。しかし、アルコール筋症の筋肉痛はというと……残念ながら超回復は起こりません。もし起こったとしたら大酒飲みはマッチョになってしまいます。筋肉のタンパク合成ができなくなっての損傷なので、トレーニングの筋損傷とは全く異なります。そのため、筋肉は逆にやせてしまうこともあるようです。飲酒の翌日に筋肉痛になることのメリットは残念ながらないようですね。


アルコール筋症への対策・1スポーツドリンクを飲む


ビタミン不足がきっかけとなり、飲酒の翌日に筋肉痛のような痛みを伴うアルコール筋症ですが、なんとも言えない痛みが続くのでどうにかしたいですよね。急性アルコール筋症を早く治すには、アルコールを体外へ素早く排出させることが重要です。そうすることで肝臓の活発なはたらききが次第に弱まってきて、正常になるので自然とビタミン不足は解消されます。

では、どうすれば体内のアルコールを素早く体外へ排出させることができるのでしょうか?そのカギを握るのが「スポーツドリンク」なのです。スポーツドリンクは体内への吸収が早いので、毒素も素早く尿として外へ排出してくれます。スポーツドリンクは吸収が早いから、飲酒後はダメ!という噂も聞きますが、これはまったくのデタラメです。吸収が早いなら、積極的に摂取をしたほうが、体外へのアルコールの排出活動が活発になるので有効といえます。そのため、飲酒後は積極的に大量のスポーツドリンクを摂取すれば、筋症を和らげることができるでしょう。


アルコール筋症への対策2・飲酒の合間に水を飲む


大人になれば、お酒を飲む機会は自然と増えていきます。すると、どうしても筋症で悩まされる機会も増えていってしまいます。筋症が原因でお酒を飲むのが嫌になる人も少なくはないのです。そこで、根本から痛みを軽減させる方法があります。先ほど述べたのは、筋症になってしまってからの対策でしたが、今回は根本から痛みを軽減させる方法になります。

それは「飲酒の合間に水を飲む」ことです。体内にある毒素を水が一緒に利尿作用のはたらきによってすぐに体外へ排出してくれますので、肝臓もそこまで活発になる必要がなくなります。すると、不思議なくらいに翌日の筋症は軽減されているか、もしくは痛みをまったく感じなくなります。飲み方が乱暴だと発生する可能性が高いので、お酒ばかりではなく、水も同時に飲むと良いでしょう。


それでも体が痛くなる人は


上記の対策を講じても、体が痛い人は身もふたもない話ですが、単なる飲みすぎです。お酒を飲む量を控えましょう。お酒に含まれるアルコールはすぐに分解できる人と、分解できない人がいます。体はアルコールを毒素として扱います。したがって、もし上記の対策を講じても体が痛い人はそこまでお酒を飲んではいけない体だということです。また、お酒を飲む日がわかっている人は激しい運動や筋力トレーニングは避けたほうがいいのかもしれません。

20代、30代の頃は多少無茶をしても体になんら異変のなかった人でも、年とともにこういった症状が出てくることがあります。お酒を飲むということは体にそれなりの負担がかかることだということを理解して対策するのがオススメです。

いかがでしたでしょうか。飲酒の翌日に起こる筋肉痛の正体、お分かりいただけましたでしょうか。上記の対策を参考に、これからお酒を飲むときはアルコール筋症にならないようにしたいですね。また、お酒は、飲みすぎると体に危険です。一週間に数日は休肝日を作りましょう。

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