日本では年々増加中!?世界と日本のHIV感染者数まとめ

日本では年々増加中!?世界と日本のHIV感染者数まとめ

28 views

この記事を書いた人
セクシーな人生を。
panpan編集部
メンズ総合情報サイトpanpan[パンパン]のメイン編集デスクです。2015年にコンパ仲間とともに立ち上げ、読者にとって本当に価値のある情報提供を心がけて執筆を続けてきました。他のサイトではちょっと見られない、PanPanならではの使える恋愛ネタやテクニックを発信していきます。応援よろしくお願いいたします。
HIVとはヒト免疫不全ウイルスで、人体の免疫細胞に感染・破壊し、最終的にエイズを発症させます。HIV が発見されて30年が経過し世界的には感染者数が減少しているのに反し、日本では減少の兆しは見えません。世界と日本のHIV感染者数を比較しつつ、原因と対策を見ていきましょう。


1:世界と日本のHIV感染者数-世界の状況


1:世界と日本のHIV感染者数-世界の状況

まず最初に世界のデータを見てみましょう。現在世界中のHIV感染者数はおよそ3500万人と言われています。また国際連合エイズ合同計画(UNAIDS)の統計によるとHIV感染者数について以下のように報告されています。

■ 新規 HIV 感染は、2000 年以降 35%減少している。 - 2014 年に全世界で新たに HIV に感染した人は、2000 年の 310 万人[300-330 万人]から 200 万人[190-220 万人]に減少している。
■ こどもの HIV 新規感染は、2000 年以降 58%減少している。 - 2014 年に全世界で新たに HIV に感染したこどもの数は、2000 年の 520,000 人 [470,000-580,000 人]から 220,000 人[190,000-260,000 人]へと減少してい る。
■ エイズに関連する死亡は、最も多かった 2004 年以降 42%減少した。 - 2005 年の 200 万人[180-260 万人]に対して、2014 年には全世界で 120 万人 [100-150 万人]がエイズに関連する原因により死亡した。
引用:UNAIDS


このデータからもわかるように世界的には確かに、HIV感染者数もエイズ死亡者数も減少しています。HIV感染者数で35%、子供の新規感染者数で58%、エイズ死亡者数でも42%の減少となっています。これは2011年国際社会にエイズ対策を働きかけた、政治キャンペーンの効果のあらわれと言えます。また関連事項として、国際連合エイズ合同計画はエイズ対策に必要な資金を世界の低・中所得国に資金提供することがあげられます。


2:世界と日本のHIV感染者数-HIV感染とエイズ


2:世界と日本のHIV感染者数-HIV感染とエイズ

ここではHIV感染者とエイズ患者との関連を見てみましょう。HIVとエイズを混同している人がいますが、この二つは同じではありません。HIVは1983年に発見されたヒト免疫不全ウイルスのことで、主に性行為によって感染します。そのHIV感染者がもし治療を何もしないまま病原菌の潜伏期間が過ぎると、かなりの高い確率で後天性免疫不全を起こし、エイズを発症します。単的に言うとHIV はウイルスの名前で、エイズはそのウイルスに感染して罹る病気のことを言います。

HIVウイルスに感染していてエイズが発症していない、陽性ウイルス保持者はキャリアと呼ばれます。最初は感染しても初期症状が風邪と似ていること、その後ウイルスの体内での潜伏期間が長くて、その間ほとんど自覚症状がありません。ですから全く感染を知らずに、エイズの症状が出て初めてHIV感染を知るという「いきなりエイズ」のケースも珍しいことではないのです。


3:世界と日本のHIV 感染者数-感染経路


HIVウイルスの感染力自体は決して強くありません。飛沫感染はしないし、空気や水に触れれば感染力は失われます。HIVウイルスの感染源は精液・膣分泌液・血液・母乳の4つです。一番多い感染経路は性行為による感染で、アナルセックスや乱暴なセックスなどで弱っている粘膜や傷口から感染します。性行為でも同性間性行為感染が約7割で、異性間性行為感染は2割弱となっています。

血液によるものでは輸血・臓器移植・麻薬等の静脈注射が感染源です。他は母子感染で母乳や経胎盤などからの感染です。両感染ともエイズについての知識が広まり、医療現場でも細心の注意を払って対処されているため、血液感染も母子感染も報告されている件数はともにほんのわずかです。いずれにしてもHIVウイルスは性行為による感染が主流となっています。


4:世界と日本のHIV 感染者数-日本の現状


それでは先進国の中で唯一HIV感染者とエイズ患者が、増加していると言われている日本の現状を見てみましょう。まずここに厚生労働省エイズ動向委員会が取ったデータをご紹介します。

HIV 感染者 平成26(2014)年の新規報告件数は、1,091件(前年1,106件)であった。2008年(1,126件)をピークとして、 2007 年以降、年間 1,000 件以上を維持しており、2014 年は過去 3 位の報告数である
引用:平成 26(2014)年エイズ発生動向


累積報告件数は 16,903 件となった。国籍及び性別では、日本国籍例は 994 件(前年 996 件)で、このうち男性が 959 件(前年 963 件)と大半を占めており、女性は 35 件(前年 33 件)であった。外国国籍例は 97 件(前年 110 件)で、この うち男性が 82 件、女性が 15 件であった。大半を占める日本国籍男性 HIV 感染者報告数は 2007 年以降横 ばいが続いている。 ②AIDS 患者 平成 26(2014)年の新規報告件数は、455 件(前年 484 件)であった。2006 年以降、年間 400 件以上を維 持しており、2014 年は過去 4 位の報告数である
引用:平成 26(2014)年エイズ発生動向


累積報告件数は 7,658 件となった。国籍及び性別で は、日本国籍例は 422 件(前年 449 件)で、このうち男性が 409 件(前年 438 件)と大半を占めており、女性は 13 件(前年 11 件)であった。外国国籍例は 33 件(前年 35 件)で、このうち男性が 26 件、女性は 7 件であっ た。大半を占める日本国籍男性 AIDS 患者報告数は 2010 年以降横ばいが続いている。
引用:平成 26(2014)年エイズ発生動向


データで見る限り極端に増えてはいませんが、世界的傾向で年々感染者数が減少しているのに比べて、日本は減ってもいない現状を示しています。年代別ではHIV感染者は20~30代が最多で60代・70代でも感染者は増加していて、10代も少なからず報告されています。

エイズ患者数は20代が最も多くこれに30代・40代が続いています。性別に関してはやはり感染経路が同性間接触がメインなので、感染者も男性が大半を占めています。女性は男性の5%にも満たない数字が出ています。


5:世界と日本のHIV 感染者数-日本で増加の原因


一体なぜ日本ではHIV感染者とエイズ患者が減らないのでしょうか?データに出ている数字はHIV感染やエイズを自覚している人の数ですから、実際には感染に気づいていない、潜伏期間中でいきなりエイズ予備軍の人たちを考慮すれば、もっと数が増えることが推測されます。

一番の原因としては日本の教育現場での性教育・エイズ教育の不備があげられます。性教育がきちんとなされていないので、若年層の性行為の開始時期が早まり、性感染に対する十分な予防知識もないまま、行為に及んで感染してしまうケースが多いようです。ただ保健所等でのHIV検査と相談件数は増加しているようなので、これはまだ希望が持てます。


6:世界と日本のHIV 感染者数-日本は何が違うのか?


盲点としては、性行為でHIVに感染した可能性のあるときから、2ヶ月たたないと検査の効果が出ない点が、検査への足を止めていると言えます。性行為の後でもしかしたら、と疑問を抱いて検査に行こうと思っても、自覚症状があるわけではないので、日常生活に紛れている2ヶ月の間に検査への気持ちが薄れてしまうのです。そしてそのまま普段の生活がエイズの症状が出るときまで続くのです。

これは別に日本に限ったことではありませんが、日本と比べて海外は性教育が徹底されているので、少しでもおかしいと思ったら時間がかかっても必ず検査に行くのです。きちんと性教育なりエイズ教育なりが施されていれば、性感染症に罹った場合のリスクも学びますから、当然すすんで検査も受けるようになって、これは性教育がなされていない日本との大きな違いです。

エイズに限らず性感染症で怖いことは、本人が気づかなければパートナーや、性関係を持った相手に病気を移してしまい、知らないうちに感染が広まってしまうことです。でも病気に対する知識があればそれは防ぐことが出来ます。

繰り返しますが、エイズの困った点は、HIVに感染しても症状が現れないケースが多いことです。そして症状が出てきたときは手遅れですから、そうならないためにもしっかり病気に対する知識を蓄えておきましょう。HIV/エイズは早期発見して早期治療をすれば発症を抑えることも可能になっています。病気も備えあれば憂いなしですよ。以上、panpan(パンパン)編集部からのお届けでした。

関連記事:エイズの症状とは?実際にエイズになったらどうなるのか?

\ この記事をシェアする /

関連キーワード


TOPに戻る