HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症について(規模、感染経路など)

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症について(規模、感染経路など)

31 views

この記事を書いた人
セクシーな人生を。
panpan編集部
メンズ総合情報サイトpanpan[パンパン]のメイン編集デスクです。2015年にコンパ仲間とともに立ち上げ、読者にとって本当に価値のある情報提供を心がけて執筆を続けてきました。他のサイトではちょっと見られない、PanPanならではの使える恋愛ネタやテクニックを発信していきます。応援よろしくお願いいたします。
ここ近年、HIVの話題も従来のように聞かれなくなりました。ですが、今もなお蔓延しているのは事実であり、その情報を自ら聞き入れようとする姿勢が「予防」という観点で求められます。今回は、そんな自ら情報を聞き入れる姿勢を持ったあなたに、HIV感染症の規模とウイルスが侵入する経路についてお伝えします。


HIVの感染者(ヒト免疫不全ウイルス)と死亡者数




では早速ですが、今現在で全国においてどれだけのHIV感染者と死亡者が居るのでしょうか?2014年のデータとなりますが、2014年だけで報告されたHIV感染者は1000件を超え、エイズ患者は500件近い数字となっております。なお、これまでの累計HIV感染者又はエイズ患者の報告数にあっては、それぞれ約17000件、約7500件という数字となっています。

ちなみにこの場合のエイズ患者とは、予めHIV感染者として報告された患者がエイズを発症した場合には含まれず、初回の報告にてエイズと診断された患者のみが該当します。ただ、これらのデータは「報告されたもの」だけであり、「HIV感染者の潜在数」にあってはこの数字の数倍から10倍程度とも言われています。

内訳ですが、2014年のHIV感染者数1000件の内、男性が950件以上で女性が50件にも満たないという、9割以上の感染者が男性に偏っています。エイズ患者も同様で、500件近いエイズ患者の内450件以上は男性であり、これもまた男性に大きく偏る結果となっています。死亡者数に関しても、毎年女性が5名程度で収まっているにも関わらず、男性は50名を基準として前後を行き交いし、女性を大きく上回っています。

何故、男女でこれほどの差があるのか疑問に思われるでしょうが、これは感染ルートにもよりますが女性と比較して男性の方が圧倒的にHIV感染しやすい環境にあるためです。詳細については後述します。


HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染経路について


HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染経路について

ウイルスが体内に侵入するルートとして挙げられるのは、主に性的感染、血液感染、母子感染の3つであることはお分かりいただけるかと思います。その中でも、性的感染がHIV感染者の圧倒的多数(約9割)であり、さらにその中でも同性間の性的感染が7割以上を占めているのです。

なお、血液感染については「麻薬常習者による注射の回し打ち」や、医療機関等における「針刺し事故」など、母子感染にあっては「新生児が産道を通過する際」若しくは「臍の尾から」、「出産時に血液を浴びる」などが感染経路となります。

ただ、血液感染や母子感染についてはほとんど報告がありません。実際、母子感染については年間1例程度しかなく、医療機関における感染防止対策が有効であることが裏付けられています。血液感染においても年間5例以内の報告で済んではいますが、麻薬常習者による注射の回し打ちについては、麻薬であり秘密裏に行われてしまうという性質上、実のところ実数を把握するのは困難となっています。なお、医療機関等における針刺し事故については、事故まもなく対応されるため感染には至らずに済んでいることが多いようです。


行為別のHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染リスク


ただの感染「確率」としてならば、最も高いもので輸血による血液感染(約90%)が最大となります。次に母子感染で30%、注射の回し打ちで約0.7%、アナルセックスの受ける側で0.5%、針刺し事故で0.3%、異性間の性交渉で(男性)0.05%~(女性)0.1%となっており、輸血や母子感染以外の経路についてはもはや気に掛からないレベルの確率となっており、ホッとされた方も居るでしょう。ですが、行為別のHIV感染「リスク」となると、話が変わってきます。リスクとして捉えるなら、「同性間(男性)の性的行為」が最もリスクが高く、次に「異性間の性的行為」となるのです。

これがどういうことかと言うと、輸血や母子感染はたしかに数字だけ見れば高確率です。ですが母子感染は、適切な処置を行えば1%程度まで下げることができますし、そもそもお産自体が一発勝負であり、その一発で1%に引っかからなければ済むのです(輸血に関しては医療機関における事故であり、輸血行為自体特殊性が高いのでここでは割愛します)。

しかし性的行為は違います。たとえ一回の感染確率が0.1%でも、お産と比べて行う回数が桁違いなのです。HIV感染者がお産をどれだけしても、生涯で3回程度であり確率を合算しても3%です。しかし、性的行為に関しては生涯でどれほどの回数行うのでしょう?100回や200回では済まないかもしれません。となると、たとえ0.1%でも合算してしまうと母子感染より遙かに高い感染確率となってしまうのです。よって、「リスク」に関しては性的行為が圧倒的に高いと考えるべきでしょう。


男性にHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染者が多い理由


前項でお気づきになったかもしれませんが、異性間の性的行為で女性の方が感染確率が高いのに、何故「HIVの感染者と死亡者数」では男性の方にHIV感染者の多くが偏っているのか疑問に思われたでしょう。これについては、「HIV感染者は男性に多い」の確かな根拠が存在するのです。そもそも感染のリスクが最も高い「同性間の性的行為」とは男女共にあり、そこは共通となっていることはご理解いただけるかと思います。ですが、男性の場合は「性器を挿入する」という女性にはない性交渉の手順を持ち、しかもその性器は粘膜であり決して堅固な部位ではありません。

よって男性同士での性交渉の際、相手がHIVキャリアであった場合に粘膜を通してウイルスが侵入してしまうのです。さらに、性器で相手の臓器を傷付けるケースも普通にあり、その際の出血もリスクとなるのです。同じ同性間の性的行為でも、女性の場合は「性器(粘膜)を挿入」という手順がないため、感染する確率は男性と比較して極めて低いものとなります(ただし、指先に傷等がありHIVキャリアの局部に触れる場合は同等のリスクを背負うことになります)。


どのようにHIV(ヒト免疫不全ウイルス)を予防するか


HIVの予防などとても簡単です。多くの場合は性的行為でウイルスが侵入する訳ですから、ウイルスを侵入させない措置を講じれば、物理的にHIV感染は避けられます。性交渉にはコンドーム等の粘膜を保護する措置を取り、傷口のある手で相手の性分泌液や血液に触れない、注射の回し打ちはしない(そもそも麻薬自体が論外です)など、母子感染については新生児が防衛できるものではないので医師任せとなりますが、必要最低限の防衛でHIVはほぼ完璧に防ぐことができる程の弱いウイルスだと考えて下さい。

なお、あまりにHIVを恐れるあまり、意味のない防衛をしても仕方がありません。例えば、トイレの便座を極度に綺麗にしようとする、蚊を徹底的に避ける、エイズの動物に触れないなど、これらはあなたにHIVをもたらすものではない上に、下手をすれば差別と解釈されますので注意してください。トイレの便座では、たとえ血液がべったり付いていても感染能力を消失していますし、蚊に刺された程度ではHIVに感染するためのウイルスの絶対数が全く足りていませんし、エイズの動物に触ろうがヒトに感染するのはヒトのHIVだけです。


如何でしたか?今回HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の現状を知れたあなたは、思う以上でいささか恐怖を感じたと思います。ですがその恐怖、自衛には必須の感情であり、その感情が自分に降り懸かるかもしれない「もしも」を回避する手段となるでしょう。以上、panpan(パンパン)編集部からのお届けでした。

関連記事:HIV・エイズの感染率を行為別にまとめた

\ この記事をシェアする /

関連キーワード


TOPに戻る