知識と薬で感染を防げる?エイズの最新予防事情まとめ

知識と薬で感染を防げる?エイズの最新予防事情まとめ

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ここ数年、エイズは日本でも感染・発症者が増え続けています。ということは、それだけ感染予防を出来ていない人がいるということです。でも適切な予防を行えばHIV感染・エイズ発症のリスクは低くなります!ここでは我が身を守る、エイズ予防の最新情報を紹介します。


HIV・エイズ予防方法その1:コンドームでの予防


HIV・エイズ予防方法その1:コンドームでの予防


新規HIV感染者: (男性)
○ 同性間性的接触によるものが789 件(全HIV感染者報告数の約72%)(速報値:778 件)
           
○ 異性間性的接触によるものが179 件(全HIV感染者報告数の約16%)(速報値:179 件)
          
○ 静注薬物によるものは8件(うち、その他に計上されているものが5 件)(速報値:8 件、うち、その他に 計上されているものが5 件)
          
○ 母子感染によるものは1件(速報値:2件)


新規AIDS患者: (女性)
○ 同性間性的接触によるものが258 件(全AIDS患者報告数の約57%)(速報値:255 件)

○ 異性間性的接触によるものが120 件(全AIDS患者報告数の約26%)(速報値:115 件)

○ 静注薬物によるものは6件(うち、その他に計上されているものが2 件)(速報値:6 件、うち、その他に 計上されているものが2 件)

○ 母子感染によるものは1件(速報値:1件)

引用:平成26(2014)年エイズ発生動向年報 委員長コメント


エイズ・HIVの感染経路は非常に限られていて、HIVに感染した体液が粘膜を通して、もしくは直接体内に入ることで新たなHIV感染が引き起こされます。現在の日本での感染経路を見ると性交渉がダントツです。コンドームによって直接体液と粘膜が触れ合わないようにすることは予防の基本中の基本といえますね。

コンドームは避妊具として売られているので、妊娠の心配がない同性同士の性交渉やオーラルセックスなどではコンドームが使われていない場合が多いようです。でも妊娠の心配がないからといって「生」でセックスすれば感染症は防げません!自分の身を守り、大切な人を守るためにもセックスの際は同性間でも、オーラルセックスでも、とにかく行為の始めから最後までコンドームを正しくつけることが何より大切です。


HIV・エイズ予防方法その2:性病感染してないか検査


HIV・エイズ予防方法その2:性病感染してないか検査

性感染症に感染していると粘膜組織が炎症によってダメージを受けているのでHIV感染率が高くなってしまいます。性病というと明らかにマイナスイメージで、検査を受けるのもためらってしまう人もいるかと思いますが何事も知るところからスタートです。特にHIV感染率を上げてしまうと言われている性病は「梅毒」「性器ヘルペス」「クラミジア」「尖圭コンジローマ」です。

性病の中には痛みや痒みなど、自覚症状があるものとそうでないものがあるのが怖いところです。紹介した4つの性病のうち、感染者数No.1なのがクラミジアですが特に女性の場合自覚症状がほとんどないため、感染に気付かずにパートナーに移してしまっている場合がとても多いです。HIV感染率を上げてしまう性病の有無を確認することで性病の心配もHIV感染の予防も同時にしてしまいましょう!


HIV・エイズ予防方法その3:セックスパートナー(恋人など)との話し合い


性問題を話し合うきっかけってなかなかないのが現状だと思います。ズバリ「自分以外の人と体の関係があったか」ということを聞くわけですからね。特に男性には風俗通いの過去(現在も)があるか確認しましょう。昔、若い頃ノリでやった海外旅行先での買春行為が感染の原因なんてこともありえますからね。

女性も自分の過去の体験相手にどんな人がいるかわかりません。避けて通らずにパートナーで話し合い、検査を受けることで確実に感染を予防し、安心安全なセックスを楽しみましょう。


HIV・エイズ予防方法その4:母子感染予防


医療が発達している日本では母子感染による感染例は少ないですが、HIVに感染していることに気がつかない女性が妊娠する可能性は十分あります。もし、HIV感染に気付かずに妊娠したとしても、きちんと対策を取れば母子感染はある程度予防することができるので知識として知っておきましょう!

母子感染する経路は、「母乳」「産道感染」「子宮内感染」です。妊産婦がHIVに感染していることを知っていれば、粉ミルクで育て、産道感染を防ぐために帝王切開を選択することができますね。一番危険度が高い子宮内での感染に対しては妊娠14週~34週の間に抗レトロウィルス薬を投与することで感染予防をします。

ということは、妊娠14週までにHIV検査を受ければ母子感染のリスクは減らせるということです。まさか自分が!?と思わずに是非妊娠した時の検査項目にHIVも加えましょう。


エイズ予防方法その5:予防薬「ツルバダ」の服用


日本でもHIV感染者に対しての治療薬として使用されている「ツルバダ」という薬があります。1錠3756.3円と高価な薬ですが、HIV感染者への治療に限っては日本でも保険適用されています。また医師看護師などの医療関係者の針刺し事故が起こった際には感染予防のために使用できるというのが日本の現状です。

このツルバダはアメリカでは2012年にHIV感染予防薬として認可されていて、パートナーがHIVに感染している被験者を対象にした調査では75%感染リスクが低下したという治験データもあります。ただし100%の感染予防はできませんし、費用も年間14,000ドル(日本円にして約170万程度)かかるので、限られた富裕層でないと感染予防としては使用できませんね。

日本ではまだ治療薬としての認可のみなので予防のために服用したい場合は個人輸入するしかありません。正規品を見分けるなどのリスク管理に気を配れば一定の効果は期待できそうですね。


いかがでしょうか?研究開発が進んでいて最新予防薬も登場してきましたが、HIV感染予防のために大金を払って感染の危険があるセックスをしますか?薬で予防できるようになったのは喜ばしい一面ですが、エイズ・HIV感染予防はとにかくコンドームを正しく使った安全なセックスとエイズに関する知識を身につけることが大切ですね。以上、panpan(パンパン)編集部からのお届けでした。

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